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テキストで直接読める「防災だより」

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2022年03月号
 こんな情報『南海トラフ地震臨時情報』(以下「臨時情報」)を御存知でしょうか?とても大切な情報です。今回は「臨時情報」について学びましょう。
臨時情報は、南海トラフ全域を対象に地震発生の可能性の高まりについて知らせるもので、想定されている震源域内で大規模地震や地殻変動など異常な現象が観測された場合に気象庁より発表されます。例えば、南海トラフ沿いの東側で地震が発生し西側でも地震が続発する(後発地震)可能性が高まった場合などです。
 臨時情報が発表された際は、後発地震に備え、国や都道府県・市町村などからの情報に注意し、家具の固定、家族の安否確認手段の確認、非常用持ち出し袋の準備等日頃からの地震の備えを再確認する防災対応をとる必要があります。
◎臨時情報が発表される異常な現象は以下の3ケース
半割れケース】南海トラフの想定震源域内で大規模地震(モーメントマグニチュード(以下M)8.0以上)が発生した場合を想定。
一部割れケース】南海トラフ地震の想定震源域内において、大規模地震より一回り小さい地震(M7.0以上、M8.0未満)が発生した場合を想定。
ゆっくりすべりケース】ひずみ計等で有意な変化として捉えられる、短い期間にプレート境界の固着状態が明らかに変化しているような、通常とは異なるゆっくりすべりが観測された場合を想定。
◎臨時情報は以下の4ついずれかのキーワードを付記して南海トラフ臨時情報(調査中)等で発表されます。

調査中】・監視領域内でM6.8以上の地震が発生し、南海トラフ地震との関連性について調査を開始する場合・想定震源域内のプレート境界で通常と異なるゆっくりすべりが発生している可能性がある場合など南海トラフ地震との関連性の検討が必要と認められる場合。
巨大地震警戒】想定震源域内のプレート境界においてM8.0以上の地震が発生した場合。
巨大地震注意】●監視領域内でM7.0以上の地震が発生した場合。●想定震源域内のプレート境界面において、通常と異なるゆっくりすべりが発生した場合。
調査終了】巨大地震警戒、巨大地震注意のいずれにも当てはまらない現象と評価された場合。

 皆さまにお伝えしたいのは臨時情報が発表されたら、とにかく2週間程度は「地震への最大限の構え」をお願いしたいのです。それはあなた自身とあなたの大切な人の命を守り抜くことのできる行動となります。この地震では、あなたが知る地震の揺れをはるかに超えたとんでもない揺れに襲われますが、緊急地震速報が充分まにあう地震です。南海トラフ巨大地震がひとたび発生すると、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性、それに隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れが想定されています。また関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域で10mを超える大津波の襲来が想定されています。とにかく臨時情報が発表されたらテレビやラジオから正しい情報を入手するように心掛けてください。
 この話はホラ吹き話・予想ではなく、南海トラフ地震は過去に実際に発生した事実のある地震です。40年以内の発生確率「90%程度」。この数字は40年先の話ではなく「今日明日に発生してもおかしくない確率」であり、あの東日本大震災と同じ確率なのです。
 臨時情報を確認した場合は、最優先であなたの身の安全を図る最大の構えを忘れぬように!
・・・続く